プルビベルはトルコ語で「フレーク状の唐辛子」。完熟した赤唐辛子の種を取って天日干しし、粗く砕いて少量の油と塩をまぶしたもので、フレークが乾かずしっとりつやつやしています。辛さは一般的な唐辛子フレークの3分の1ほどと穏やかで、レーズンのような甘みとほのかな酸味が特徴。シリア北部のアレッポペッパー(ハラビ唐辛子)は同じスタイルで互いに置き換えられ、マラシュペッパーはやや辛いトルコ版、ウルファビベルは黒紫色でスモーキーな親戚です。トルコではケバブ、レンズ豆のスープ、目玉焼き、ヨーグルトのディップ、サラダに卓上でさっと振りかけます。
買い方
カルディやスパイス専門店で「アレッポペッパー」「トルコ唐辛子フレーク」の小瓶を見かけることがあり、Amazon・楽天ではトルコ食材店やハラール食材店の袋入り(pul biber、Maraş biber)が割安です。新大久保や上野のハラール食材店にも置いてあります。良品は深い赤色で少ししっとりし、指でつまむと軽くまとまるもの。乾いてオレンジ色で種が多いものは古いか、ただの一味唐辛子です。シリア内戦以降、本物のアレッポ産は希少で、「Aleppo」表示の多くはトルコ産マラシュペッパーですが、味は十分です。
保存方法
密閉瓶に入れて涼しく暗い戸棚で保存すれば、色と果実味は1年ほど保てます。油をまぶしているため普通の唐辛子より酸化しやすいので、長く開封しているものは匂いを確かめてください。古い蝋のような匂いや、赤から茶色への変色は寿命の合図です。大袋で買ったら小瓶に取り分け、残りは冷凍しましょう。
代用品
- アレッポペッパー、マラシュペッパー、ウルファビベルを同量で。ウルファは色が濃くスモーキーですが、卵や肉料理には好相性です。
- パプリカパウダーと一味唐辛子を3対1で混ぜ、同量で。辛さと色は近く、果実味がやや少なく質感は乾いた感じになります。
- 韓国の粗挽き唐辛子(コチュカル)を同量で。穏やかな辛さと甘みが似ていて、酸味は少し弱めです。
- 一味唐辛子を3分の1量にしてパプリカパウダーをひとつまみ。辛さは出ますが、甘みとしっとりした食感は失われます。
使い方
調理用スパイスであると同時に仕上げの調味料として使います。目玉焼き、フムス、焼き野菜、焼いた肉、スープに、食べる直前に小さじ1/2〜1を振りかけましょう。熱したバターかオリーブオイル大さじ2に小さじ1を入れて20秒香りを出し、ヨーグルトやパスタ、レンズ豆にかけるのもおすすめですが、焦げやすいので色が濃くならないうちに火から外します。マリネなら鶏肉やラム500gにつき大さじ1を、オリーブオイル、にんにく、レモンと合わせて。辛みが穏やかなので、普通の唐辛子では強すぎる場面でもたっぷり使えます。
著者 Mia Ko · 更新日
