トルコの国民的スープ、メルジメッキ・チョルバスの作り方。赤レンズ豆と玉ねぎ、にんじん、じゃがいもをクミンとパプリカで煮てなめらかに撹拌し、仕上げにジュッと熱したチリバターとドライミント、レモンをかけます。オリーブオイルに替えればヴィーガンにも。

準備時間: 10分調理時間: 30分合計時間: 40分人数: 4人分難易度: 簡単

メルジメッキ・チョルバス(Mercimek çorbası/トルコの赤レンズ豆スープ)は、家庭でも街の食堂でも朝食屋でも出てくる、トルコの毎日のスープです。赤レンズ豆を玉ねぎ、にんじん、じゃがいもと一緒に煮て、クミンとパプリカで香りを付け、黄金色のなめらかなポタージュに仕上げます。食卓ではジュッと熱したチリバターをひとさじ、ドライミントをひとつまみ、そしてたっぷりのレモンを絞ってからいただきます。肌寒くなってきたら、熱くて腹持ちのいい一杯にいちばん早くたどり着ける料理で、材料はすべて常備品、豆の浸水も不要、鍋一つで40分ほどで完成します。

おいしいメルジメッキと味の薄いものの差は、3つの細かい点にあります。赤レンズ豆は20〜25分で完全に煮くずれるので、生クリームや小麦粉なしでもビロードのようになめらかになること。小さなじゃがいも1個でとろみが、にんじん1本で自然な甘みが加わります。トマトペーストとスパイスは水分を入れる前に油で1分炒めると、香りがぐっと深まり色もきれいになること。そして仕上げがスープ本体と同じくらい大切なこと。プルビベル(トルコの粗びき唐辛子)とドライミントを泳がせた熱いバターと、しっかり絞ったレモンで、全体の味が一気に目を覚まします。バターをオリーブオイルに替えれば、そのままヴィーガン対応のスープになります。

下ごしらえは10分、煮込みと撹拌で30分ほど。ハンドブレンダーがあれば鍋の中でそのまま撹拌できて便利ですが、普通のミキサーでも2回に分ければ問題ありません。

材料

  • 赤レンズ豆(皮なし) 250g(水が澄むまで洗う)
  • オリーブオイル 大さじ2
  • 玉ねぎ 中1個(約150g)、みじん切り
  • にんじん 中1本(約100g)、1cm角に切る
  • じゃがいも 中1個(約150g)、皮をむいて1cm角に切る
  • にんにく 2片、みじん切り
  • トマトペースト 大さじ1
  • クミンパウダー 小さじ1
  • パプリカパウダー 小さじ1
  • プルビベル(トルコの粗びき唐辛子)または辛みの穏やかな一味唐辛子 小さじ1/2(仕上げ用に別途小さじ1)
  • 野菜ブイヨンまたは水 1.2L
  • 塩 小さじ1(仕上げ用に別途少々)
  • 黒こしょう 適量
  • バター 30g(約大さじ2)、ヴィーガンの場合はオリーブオイル大さじ2
  • ドライミント 小さじ1
  • レモン 1個、くし形に切る

作り方

  1. 3〜4Lの鍋を中火にかけてオリーブオイルを熱し、玉ねぎを入れて4〜5分、ときどき混ぜながら透き通ってやわらかくなるまで炒めます。色を付けると仕上がりが暗くなるので、焦がさないようにしてください。
  2. にんじんとじゃがいもを加えて3分炒めて油をまとわせ、にんにくを加えてさらに1分、香りが立つまで炒めます。
  3. トマトペースト、クミン、パプリカ、プルビベル小さじ1/2を加え、絶えず混ぜながら1分炒めます。ペーストの色がやや濃くなり、スパイスから香ばしい香りがしてくればOK。ここが味に奥行きを出す一番の工程です。
  4. 洗った赤レンズ豆、ブイヨン、塩小さじ1を加えて強火で沸かし、浮いてきた白いアクを取ってから弱火にします。ふたを少しずらして20〜25分、豆が鍋底に張り付かないようときどき混ぜながら煮ます。豆の粒が見えなくなるほど煮くずれ、じゃがいもがスプーンの背で押すとつぶれるくらいが目安です。
  5. 火から下ろし、ハンドブレンダーで1〜2分、粒が残らずなめらかになるまで撹拌します(ミキサーを使う場合は、容量の半分以下ずつ数回に分けて。熱い液体が飛び散らないよう注意)。生クリームより濃いと感じたら、熱湯を100mlずつ加えてのばしてください。
  6. 鍋を弱火に戻し、味見をして塩と黒こしょうで調え、さらに2分温め直します。スプーンにうすくまとわりつきながら、すっと注げる濃さが目安で、冷めるともう少しとろみが強くなります。
  7. 仕上げのチリバターは食べる直前に作ります。小さめのフライパンを中火にかけてバターを溶かし(またはオリーブオイルを熱し)、泡立ったらプルビベル小さじ1とドライミントを加え、20〜30秒フライパンを揺すります。バターが赤く色付き、ナッツのような香りがしたらすぐ火から下ろし、ミントが焦げて苦くならないようにします。
  8. スープを器に注ぎ、それぞれにチリバターをスプーンで回しかけます。食卓でレモンを絞れるようくし形レモンを添え、温めたパンと一緒にどうぞ。

コツ・ポイント

  • レンズ豆はしっかり洗い、工程4のアクもきちんと取ってください。この2つで雑味のない澄んだ味になり、煮ている間の吹きこぼれも防げます。赤レンズ豆は浸水不要で、洗ったらそのまま鍋に入れられます。
  • 代用について:プルビベルが手に入らなければ、一味唐辛子を半量にするか、辛みを抑えたいならスモークパプリカをひとつまみ多めに。ドライミントはドライオレガノで、じゃがいもは小さめのさつまいもでも代用できます(少し甘めの仕上がりに)。赤レンズ豆は輸入食材店やインド食材店で「レッドレンティル」「マスールダル」の名前で買えます。ヴィーガンにする場合は、炒め油も仕上げもオリーブオイルにしてください。
  • 作り置き・日持ち:冷蔵で4日、冷凍で3か月保存でき、多めに作って小分けにしておくと便利です。冷めるとかなりとろみが強くなるので、温め直すときは水を少し足して弱火でのばし、チリバターはそのたびに作りたてをかけるのがおいしさのコツです。
  • 献立の組み立て:トルコ流に、皮の固いパンや温めたピデ(トルコの平パン)、くし形レモン、追いプルビベルを食卓に並べます。これだけで軽めの夕食になりますし、前菜として出してから、焼いた肉団子(キョフテ)やバターピラフ、角切りのチョバンサラダ(羊飼いのサラダ)に続けるのも定番です。
  • レモンは省略しないでください。赤レンズ豆だけでは土っぽく平坦な味になりがちで、酸味が入ることでスープが「完成した味」になります。1杯にレモン1/4個分は絞りましょう。
  • お店のような濃厚な口当たりにしたいときは、撹拌したスープにバター大さじ1を混ぜてから最後の2分を温めるか、牛乳100mlを加えて撹拌すると、色も白っぽくまろやかになります。

栄養情報

栄養情報は目安です:1人分あたり約320kcal、たんぱく質16g、脂質11g、炭水化物42g(バター使用時。オリーブオイルにすると飽和脂肪酸はやや少なくなります)。

更新日