本格オニオングラタンスープ(スープ・ア・ロニョン・グラティネ)の作り方。玉ねぎ1kgをバターで45分かけてあめ色に炒め、白ワインとビーフブイヨン、タイムで煮込み、にんにくを塗ったバゲットとグリュイエールチーズをのせてオーブンで焼き上げます。

準備時間: 15分調理時間: 1時間15分合計時間: 1時間30分人数: 4人分難易度: 普通

オニオングラタンスープ(Soupe à l'oignon gratinée/スープ・ア・ロニョン・グラティネ)は、パリのビストロで定番の一皿。ほとんど玉ねぎだけで作る深い茶色のスープに、カリカリに焼いたバゲットをのせ、その上でグリュイエールチーズをこんがり焼き付けます。夜が肌寒くなってきた頃にこそ作りたいスープで、秋の玉ねぎは安くて甘みも十分。鍋はほぼ放っておけますし、できあがりは熱々でコクがあり、一杯で立派な夕食になります。おもてなしの前菜としても見栄えがします。

このレシピのポイントは3つです。1つ目は、玉ねぎ1kgをバターで15分ではなく45分、とろとろで濃いあめ色になるまで弱めの中火でじっくり炒めること。スープの旨みはほぼここで決まるので、近道はありません。2つ目は、鍋底に焦げ付いた旨みを辛口の白ワインで溶かし取ること。玉ねぎの甘さに酸味の輪郭が加わり、味がぼやけません。3つ目は、バゲットを一度カリッと焼いてにんにくをこすりつけておくこと。スープに浮かべてもチーズの重みでふやけず、最後まで食感が残ります。

オーブン(またはオーブントースター)に入れられる耐熱のスープボウルやココットが必要です。お持ちでない場合は、コツ・ポイントに書いた方法で代用できます。下ごしらえは15分ほど、炒めと煮込みで1時間15分ほどかかりますが、その大半は数分おきに混ぜるだけの時間です。

材料

  • 玉ねぎ 1kg(中5〜6個)、縦半分に切って3mm厚さの薄切り
  • 無塩バター 60g(約大さじ4)
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 塩 小さじ1(仕上げ用に別途少々)
  • 砂糖 小さじ1(色付きを助けるため、省略可)
  • 薄力粉 大さじ1
  • 辛口白ワイン 150ml(またはブランデー60ml)
  • ビーフブイヨン(牛だし) 1.2L(手作りまたは減塩タイプの固形・顆粒を溶いたもの)
  • フレッシュタイム 2枝(またはドライタイム小さじ1/2)
  • ローリエ 1枚
  • 黒こしょう(粗びき) 適量
  • バゲット 8枚(1.5cm厚さに切る)
  • にんにく 1片(皮をむく)
  • グリュイエールチーズ 150g(粗くおろす。コンテやエメンタールでも可)

作り方

  1. 玉ねぎは皮をむいて根元を通るように縦半分に切り、繊維に沿って約3mm厚さの薄切りにします。厚さをそろえるのが大切で、薄すぎる部分は焦げ、厚い部分は色が付きません。繊維に沿って切ると、長く炒めても形が少し残ります。
  2. 厚手の4〜5L鍋(ホーロー鍋や鋳物鍋がおすすめ)を中火にかけ、バターとオリーブオイルを溶かします。玉ねぎと塩小さじ1を入れて全体に油をまとわせ、ふたをして10分蒸し焼きにし、しんなりして水分が出るまで待ちます。
  3. ふたを外して弱めの中火にし、ふたなしで45分炒めます。5分ごとに木べらで混ぜ、そのたびに鍋底の茶色い膜をこそげて玉ねぎに混ぜ込みます。最初の20分で黄金色になり、その後はかさが減ってねっとりし、赤茶色から濃いあめ色へと深まって、カラメルのような香りが立ってきます。焦げ付きそうなときは水大さじ1を加えてこそげてください。30分たっても色が付きにくければ、最後の15分で砂糖を加えます。
  4. 薄力粉を玉ねぎにふり入れて1分炒め、余分な油を吸わせます。白ワインを注いで鍋底をしっかりこそげ、2〜3分煮立ててワインがほぼ煮詰まるまで飛ばします。
  5. ビーフブイヨン、タイム、ローリエを加えて一度沸かし、弱火に落として少しふたをずらした状態で20〜25分煮込み、玉ねぎの甘みとだしをなじませます。タイムの茎とローリエを取り出し、黒こしょうと必要なら塩で味を調えます。甘すぎず、旨みが濃くほのかな余韻がある味になれば成功です。
  6. スープを煮ている間にオーブンを200°Cに予熱します。バゲットを天板に並べ、途中で一度裏返しながら8〜10分、乾いてきつね色になるまで焼きます。熱いうちに片面ににんにくをこすりつけて香りを移します。
  7. オーブンをグリル(上火)モードに切り替え、ヒーターから約15cm下に網をセットします。天板に耐熱ボウル4個を並べ、熱いスープを縁から2cm下まで注ぎ、それぞれにバゲット2枚を浮かべ、パンの上に縁までいきわたるようにチーズをたっぷりのせます。器の縁にチーズがかかると、そこがカリッと焼けておいしくなります。
  8. 上火で3〜5分、チーズが溶けてぐつぐつと泡立ち、ところどころ焦げ目が付くまで焼きます。スープは非常に熱いので2分ほど置いてから、ミトンや布巾を使って器を運び、熱いうちに召し上がってください。

コツ・ポイント

  • 玉ねぎは急がないこと。火を強めると縁だけ焦げて中は生っぽい辛みが残ります。弱めの中火で45分かけると、均一な濃いあめ色で甘みの深い玉ねぎになります。炒め終わりのかさは、最初のおよそ4分の1が目安です。
  • 代用について:グリュイエールが手に入らなければ、コンテやエメンタール、日本のスーパーで買いやすいピザ用ミックスチーズでも十分おいしくできます(少量のパルメザンを混ぜると塩気とカリッと感が出ます)。白ワインはブランデーや辛口シェリーでも可。ベジタリアン向けには色の濃い野菜ブイヨンを使い、しょうゆ大さじ1か味噌小さじ1を足すと、牛だしのコクを補えます。
  • 作り置き・日持ち:スープのベース(工程5まで)は一晩おくとさらに味が深まります。冷蔵で4日、冷凍で3か月保存でき、食べるときに温め直して、焼きたてのパンとチーズで仕上げてください。チーズを焼いた後の状態で冷凍すると、パンがふやけてチーズから水が出るので避けましょう。
  • 耐熱ボウルがない場合は、焼いたバゲットにチーズをのせて天板の上でオーブントースターで焼き、泡立ったら普通の器に注いだスープに浮かべれば、ほぼ同じ仕上がりになります。
  • 献立の組み立て:マスタード入りのビネグレットで和えたグリーンサラダと、スープに使った白ワインを一杯添えれば、それだけで満足のいく一食です。しっかり食べたい日は、あとにシンプルなステーキやローストチキンを続けても。
  • ブイヨンの質がスープの半分を決めます。市販の固形・顆粒を使う場合は減塩タイプを選び、チーズとパンにも塩気があるので、最後の塩は必ず味見をしてから加えてください。

栄養情報

栄養情報は目安です:1人分(スープ1杯とチーズトースト2枚)あたり約430kcal、たんぱく質18g、脂質22g、炭水化物38g。

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